高齢化が一層進む中、介護保険法又は制度改正、地域包括ケアなどが叫ばれ、公的サービスのみならず地域住民やNPO、ボランティアなどとも協力しながら重層的に支えあうことが今後求められます。認知症についても、医療と介護の連携からさらに市民ボランティアや家族会、商店街等あらゆる住民との支えあいが必要となってきます。今回、医療・介護・福祉・行政の各分野から、その現状とどう連携することが肝要なのか等についてご提言をいただき参加者皆様と意見交換をしました。
約210名の参加を得て福祉分野から特別養護老人ホーム慈恵園施設長川邊弘美氏は、「えがお塾」の社会福祉法人としての地域貢献の取り組みを紹介。介護分野から、有限会社ソーシャルワーク介護保険事業所りんごの里代表取締役神部寿郎氏のグローバルな視点から今後の介護報酬を含めた危機的現状と介護スタッフの育成の課題他、町内を含めた地域密着した営利法人としての施設運営のありかたについて。行政分野の砂川市役所介護福祉課課長中村一久氏から、砂川市のいきいき支え合い活動の現状とその活動に繋がる認知症初期集中支援チームによる活動等を、医療分野のえべおつファミリークリニック院長磯淳典氏から、開業医としての立場から基幹病院とのシームレスな医療連携の現状、ケアマネジャーやヘルパーとの在宅生活の様子が診療場面に活かされる等、緊密な連携の必要性を話していただきました。
地域包括ケアの実現には医療と介護の連携、地域住民との連携等が重要になり、その連携を強化する事が地域包括ケアシステムに肝である事が各シンポジストからの提言で十分に伝わる内容だったと思いました。
今回のシンポジウムにおいて各シンポジストの皆さん、そして参加して頂いた方々に感謝申し上げ今後もこの様な機会を設けて行きたいと思いました。