第27回認知症多職種事例検討会 H30.11.14 89名

事例は、身体的には大きな問題はないが、数年前から物忘れがあり、物の保管場所を忘れたり、同じ話をすることがある。なかでも、夫への嫉妬妄想が特に強く、常に夫の行動が気になり、ちょっとしたことでも浮気を疑う。「家を空けると夫が女性を連れ込む」と疑っていることから、宿泊の旅行や介護サービスの利用、入院等を拒否する傾向にある。周囲から「怒らないように!」と言われており、常に心掛けてはいるが、何度も同じ話を繰り返されると大きな声が出ることがある。このままでは、自分の精神状況が悪化しそうだと・・・。こうした状況について検討を行った。本来の夫婦関係のやりなおしをすること、つまり感謝の言葉をかける、食事を一緒にとる、一緒に外出するなど行うことで、嫉妬妄想は軽減できるのではないかとの意見と、一方でフォーマルサービスの再導入などの提案もあった。なかなか決定打はない。事例提供者から「溝に落ち込んでいたがヒントをもらえたような気がする、再度夫婦をかかわってっみる」言ったっ感想が聞かれた。

後半の認知症レクチャーは駅の構内を利用したカファを開設している方から実践報告をいただく。幼時から高齢者、短大生など世代を超え、様々なプログラムを用意し開催する「駅カフェ」は認知症カフェという限定的な雰囲気ではなく、地域住民の集いの場として機能している。専門家の話や短大生のレクリエーションなどスタッフの自由な発想で開催。新たなカフェスタイルとして注目される。最近感じる、この事例検討会のプログラムコンセプトは、事例検討会で立ち止まり、認知症レクチャーで前に進むといったところか。